平山利恵さん。今後は、自身の経験を「シンママ婚活アカデミー」と題して、多くの人に伝えていきたいという(撮影/写真部・小黒冴夏)
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平山利恵さん。今後は、自身の経験を「シンママ婚活アカデミー」と題して、多くの人に伝えていきたいという(撮影/写真部・小黒冴夏)
平山利恵さん。今後は、自身の経験を「シンママ婚活アカデミー」と題して、多くの人に伝えていきたいという(撮影/写真部・小黒冴夏)

 新型コロナウイルスによる“外出自粛”は私たちに新しい生活様式をもたらしつつある。コミュニケーションツールの「オンライン化」がその代表だろう。会議に飲み会、授業、葬儀――。私たちの周りでオンライン化したものは枚挙にいとまがない。

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 「オンライン婚活」もそのひとつだ。同様のサービスはコロナ禍以前からあったが、需要がさらに高まっているという。その背景にあるのは、「先行きの見えない経済不安」だ。恋愛や婚活のコンサルティングをしている「はんなり」(品川区)の柿添あいさんは言う。

「昨年までと比較して、婚活の相談が年明け以降に倍増し、オンライン婚活についての相談も増えてきています。これまで結婚について考えつつも後回しにしてきた人たちが、コロナ禍で『さすがにそろそろ動き出さないといけない』と決意を固めているようです。仕事自体が不安定になっている女性もいて、生活を安定させるためにパートナーを探す人が増えているのです」

 柿添さんの「婚活コンサルティング」には申し込みが殺到し、9月ごろまで予約がいっぱいだという。婚活に本腰を入れ始めた女性たちのなかには、相手の男性と一度も会わずに、オンライン上の対面だけで結婚を決めた人もいる。彼女を決断させたものとは、いったいなんなのか。

*  *  *

 千葉県に住む平山利恵さん(47)は、海外で暮らしている金融業の日本人男性(50代)から、画面越しにプロポーズされた。

 男性と知り合ったのは2月、新型コロナウイルスの感染が国内で拡大し始めた時期だ。マッチングアプリで知り合い、男性と意気投合した平山さんは、1時間半のテレビ通話を週2回続けてきた。2カ月後の4月、男性が帰国した時に同居する場所を相談していた流れでプロポーズされた。

 男性と直接会ったことは一度もない。だが、迷いはなかった。平山さんには元夫との間に授かった5歳の息子がいる。「この男性なら、子どもの面倒をみてくれる」と思ったことも大きかった。

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シングルマザーとしての壮絶な経験