「徹子の部屋」は芸人殺しで有名だが、マリア様は遠く離れた異国から、テレビ通話で巧みにあなたの「殺(や)る気」スイッチを押してくれる。まさにこの時代に見合ったリモート殺人術?
ビッチから隣の姉ちゃんから天女まで、芸域が広い小池演じるマリア様が絶妙に良い。崖から落ちても生きてるとか、どうやって外国へ? パスポートどうしたとか、その活動資金はどこからとか、もう細けぇことは気にすんな状態ですよ。
そんなマリア様にロックオンされる明智。最終回を前にして、ついに2人は地獄への道行きのごとく廃虚ビルから転落していく。
この大事なクライマックスのCGが、なぜかとんでもなくお粗末でびっくらこいた。落ちていく2人の姿勢カッチーン。髪すらなびかず固まったままストーン。
背景はなぜか宇宙、そうユニバース。廃虚ビルどこ行った? 時間も予算も足りなかったのか、あえてCGスタッフの密を避け、ディスタンスを取ってしまったのか。もしかしてCGスタッフだけ昭和にワープしちゃいました?
※週刊朝日 2020年7月10日号