石井妙子さん(左)と林真理子さん (撮影/小山幸佑)
石井妙子さん(左)と林真理子さん (撮影/小山幸佑)
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石井妙子(いしい・たえこ)/1969年、神奈川県生まれ。白百合女子大学卒、同大学院修士課程修了。5年にわたる綿密な取材をもとに『おそめ』を発表。伝説的な銀座マダムの生涯を浮き彫りにした同書は高い評価を受け、新潮ドキュメント賞、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞の最終候補となった。『原節子の真実』(新潮社)で新潮ドキュメント賞を受賞。他の著書に『日本の血脈』(文春文庫)、『満映とわたし』(岸富美子との共著/文藝春秋)、『日本の天井 時代を変えた「第一号」の女たち』(KADOKAWA)など。新刊『女帝 小池百合子』(文藝春秋)は20万部を超えるベストセラーに。(撮影/小山幸佑)
石井妙子(いしい・たえこ)/1969年、神奈川県生まれ。白百合女子大学卒、同大学院修士課程修了。5年にわたる綿密な取材をもとに『おそめ』を発表。伝説的な銀座マダムの生涯を浮き彫りにした同書は高い評価を受け、新潮ドキュメント賞、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞の最終候補となった。『原節子の真実』(新潮社)で新潮ドキュメント賞を受賞。他の著書に『日本の血脈』(文春文庫)、『満映とわたし』(岸富美子との共著/文藝春秋)、『日本の天井 時代を変えた「第一号」の女たち』(KADOKAWA)など。新刊『女帝 小池百合子』(文藝春秋)は20万部を超えるベストセラーに。(撮影/小山幸佑)

 大きな話題になっているノンフィクション『女帝 小池百合子』。著者の石井妙子さんは、小池百合子さんのような人はたくさんいると言います。一体どういうことなのでしょう。作家の林真理子さんが詳しく聞きました。

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「小池百合子をつくった日本社会の問題点」『女帝』著者・石井妙子が斬る!】より続く

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林:都知事の座に座るぐらいならいいんじゃないかと思うんですけど、ダメ?(笑)そりゃ総理はちょっと困るけど。

石井:私は、ああいう政治家がいるのはちょっと問題じゃないかと思いますね。ただ、私も林さんと同じで、小池さんに同情する気持ちはあります。告発した早川玲子さん(仮名)という方……。

林:エジプトで小池さんと同居していたという方ですね。

石井:はい。あの方も小池さんのことを「小池さんの罪は憎んでいるけれど、小池さんを憎んでいるわけではない」とおっしゃるんですね。むしろ小池さんを心配しているというか、「これで人生を終えてしまっていいんだろうか。私がもっと注意してあげればよかった」とおっしゃるんです。

林:まあ、そうなんですか。

石井:私も本を書きながら、小池さんに対して「どうして?」と思うところはあったんですけど、最後のほうは、傷ついた女の子が「お嬢さま育ちで優秀できれいで英語もペラペラ」という憧れのキャラクターを自分の頭の中で考えて、“小池百合子”を必死になって演じてるんだと思うようになったんですね。そんな女の子に「じゃあ私、どういう人生を進めばよかったの?」と言われてるような気がして。

林:わかります。あそこまで厳しく書かれていても、ある種の愛情というか、その感じはすごくあると思いました。だから私、読み終わったあと、つい「頑張ったじゃん」って言いそうになって……。

石井:ただ、このままだったら第二、第三のミニ百合子が、男でも女でも出てきて、社会はどうなるのか。小池百合子さん的な人って、たくさんいると思うんです。それがこの本が読まれている一つの理由かなと思うんですが。

林:いっぱいいます。出版界にも。誰とは言いませんけど(笑)。

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