
Bリーグの発足に加え渡邊雄太や八村塁のNBAでの活躍で、国内でもバスケットボールがこれまで以上に注目されるスポーツになった。昨年の日本代表は、この二人にニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)を合わせた「ビッグ3」を形成し「史上最高」という評価を受けると、FIBAバスケットボールワールドカップ2019予選では、崖っぷちの4連敗から8連勝という快進撃。奇跡の本戦出場を果たした。しかし、結果は未勝利で惨敗。まだまだ世界のトップとの差が大きいことを印象付けた。
既存の日本代表の実力が問われるのは地元開催の東京五輪だが、ご存知のとおり五輪は2021年に延期となり、その真価が見られるのは一年後までお預けとなった。とは言え、現在の世界ランクが40位の日本が、来年の五輪時点でバスケ強豪国となり世界のトップと互角に渡り合えるとはちょっと考え難い。いくら八村や渡邊、馬場雄大らが大車輪のプレーを見せても、上位進出というのは無理難題にも思える。
一方で、将来の日本代表はどうだろう。近々での結果を求めるのではなく、2024年パリ五輪での飛躍なら大きな期待を寄せられるのではないだろうか。
2024年といえば今から4年後だが、まずNBAでプレーする八村と渡邊はそれぞれ26歳、29歳になっている。このまま成長し続ければ、渡邊はNBAプレーヤーとして定着しているだろうし、八村はそれ以上の活躍、例えばオールスターレベルになることも十分に考えられるはずだ。この二人に続き、馬場も本場米国でスキルアップしNBAチームでロースター入りしていれば、この時の日本代表は、世界に対してかなりインパクトのあるメンバーを揃えることになる。
というのも、昨年のワールドカップに出場した32カ国で現役のNBA選手が三名以上在籍していた国は、オーストラリア、フランス、ドイツ、ナイジェリア、セルビア、トルコ、そして米国の7カ国だけ。もちろんNBA選手を抱えていれば勝てるというわけではないが、チームに複数のNBAプレーヤーを抱えているということはまだまだ貴重なことだし、NBAで一線級の選手がいるとなれば、それは他チームにとっては驚異となるのだ。