でもそれは、それだけ会社中のひとたちを動かしたということの証(あか)しなのです。会社中のひとが協力してくれたからこその、ヒットなのです。
私自身は昭和40年代から50年代にかけて、自らが考案したファンデーションや美容液が大ヒットするという幸運に恵まれましたが、やはりひとつの企画が「成功」の土台に乗ったときは“これは成功するな”という瞬間が、必ずあるものです。
「この企画、いいね」
「売り上げの計画を練り直そう」
「よし、営業は営業で売るからな」
関わる人間すべての中に「これは、いける」という閃光(せんこう)が走るときがあるのです。
そこからは「皆の成功」。「皆で手を取り合ってつくりあげる成功」です。
ここに持っていくまでが一番大変なのですが、ひとりよがりではものごとは動きません。自分の「思い」を形にするには、ひとを動かしていくこと。これは何も、会社員に限ったことではないのですが。
【しなやかに生きる知恵】
ひとつ成功したら、間髪入れずに次の成功もこの手で勝ち取る気持ちを忘れずに