
『火の玉ストレート』が代名詞の阪神・藤川球児。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
日本を代表するリリーフ投手であり阪神の顔である。しかし、開幕から調子が上がらず、早々と2軍調整となった。
「存在感は誰も敵わない。いるだけでチーム内の空気が違う。野手の福留孝介とともに替えがきかない選手だけに、1日でも早く戻ってきて欲しい」
ゲームプランが狂うだけでなく、精神的柱を失ったチームには動揺が走っている。阪神関係者は早期での1軍復帰を望んでいる。
「大事なポジションだけに、今の状態ではチームの力になれない」
不甲斐ない投球に、藤川本人が納得できなかった。
開幕から5試合登板で2敗2セーブ、4試合で失点している。6月25日のヤクルト戦(神宮)では、西浦直享にサヨナラ3ラン(藤川のサヨナラ被弾は通算5本目)。そして11日のDeNA戦では、勝利目前の9回表に失策絡みで同点に追いつかれた後、ソトに勝ち越し弾を浴び3失点(自責点は2)を喫した。
ただでさえ調子が上がらないチーム状況下、勝利を自ら消してしまったことの責任を感じている。
「西浦に打たれたのは、空振りかポップフライを狙った高めの真っすぐ。その球を軽々とスタンドインされてしまった。高めの真っすぐをあそこまで飛ばされるのは、後ろを任されてから記憶にない」
阪神投手コーチとして藤川を育て上げた中西清起氏は、6月25日付の日刊スポーツで語っている。
ソトに打たれた本塁打も、同じく真っ直ぐを甲子園の左中間の深いところまで完璧に運ばれたもの。
「本来ストレートでバタバタと三振を取れていた時と比べて、少ししんどくなってるのかもしれない。ここのところのマウンドを見ると、バッターに威圧感を与えられていないようだからね」
09年WBC日本代表で投手コーチを務め、ともに世界一になった山田久志氏も、7月11日付の日刊スポーツで現状を危惧している。
藤川に今、何が起こっているのだろうか。
「打たれたのは結果論だが、投球内容も別人のようだった」
両試合とも現地で取材していたスポーツ紙記者が語る。