歌舞伎の映像化といえば「シネマ歌舞伎」が代表例だが、開始時には「歌舞伎の客が減るかも」という危惧があったという。
「でも、始めてみたら歌舞伎座の観客数が増えたんです。映像と生の舞台は全く違うものですし、図夢歌舞伎がきっかけで生の舞台を見に来てくれるようになればうれしい」
幸四郎さんはこの8月を新たなひと月目ととらえ、役を務めることに専念したいという。
「毎日公演し、改善点が生じるかもしれませんが、細心の注意を払っていますし、安心してお越しいただき、上演中のひとときにファンタジーの世界を旅していただければと思っています」
(ライター・吉川明子)
※週刊朝日 2020年8月14日-21日合併号