水野美紀さん
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イラスト:唐橋充
イラスト:唐橋充

 42歳での電撃結婚。そして伝説の高齢出産から2年。母として、女優として、ますますパワーアップした水野美紀さんの連載「子育て女優の繁忙記『続・余力ゼロで生きてます』」。先日3歳の誕生日を迎え、オリジナルソングを即興で歌うようになった我が子。そして子育てはまた一つの山場へ……そう、トイレ・トレーニングである。果たしてうまくいくのか!?

【オムツがとれてしまうことへの父親の苦悩とは…】

*  *  *

 ごきげんな様子で歌いながら、我が子が視界をよこぎっていく。

 最近はオリジナルの歌を即興で歌うようになった。

「ちょうだい、って言ったんだよ~♪
 くれなかったんだよ~~♪
 でも『いーーっ!』ってならなかったよ~」

「いーーっ!」の所では拳を握りしめて両肘を曲げて、ブンブンと前後に振っていた。我が子ながら面白い。これが3歳児の今、音楽にのせて歌い伝えたいことなのだ。

 つい先日、うちの子は3歳の誕生日を迎えた。

 大きな怪我や病気もなく、無事に3歳を迎えた。感無量である。

 この3年の成長度合いを改めて振り返るとほんとに感慨深い。

 たった3キログラムで生まれてきて、今や13キロ。

 寝返りすら打てなかったのに、今や追いつけないくらいの速さで走る。

 子供の3年はすごい。成長のスタートダッシュはんぱない。

 身長なんて45センチも伸びたのだ。

 人間というよりは小動物に近いような状態から、今や立派な人間。

 今年でオムツとはおさらば。来年は幼稚園児だ。

 かたや親である我々の3年。3年前の自分と今の自分で何が変わっただろうか。

 成長というよりじりじりと衰えている。

「どんどん体力が落ちていくよ~~♪
 ついていける気がしないんだよ~♪
 だから『ひい~~』ってなるんだよ~」

 こっち側の状態をオリジナルソングにするとこんな塩梅だ。

 子育ては一つの山場を迎えている。トイレ・トレーニングだ。

 トイレ・トレーニング。

 それはトイレで用を足せるように訓練するトレーニング。

 保育園ではすでに、ごはんの後、お昼寝の前、おやつの後、出ようが出まいがトイレに跨がる。そうやってトイレに行くことを習慣づけてくれている。

 我が家はこのトイレ・トレーニングの入り口でしくじってしまった。

 子供用の便座を自宅のトイレの便座に乗せて、その上におちびを座らせてみた時のこと。

 おちびが壁にくっついた便座のリモコンボタンをやみくもに押したため、ウォシュレットが作動してしまい、お尻を直撃した水にびっくりしたおちびは慌てて便座から飛び降りたものの、そのまま水が出続けてびちょびちょになるという事件が起きた。

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水野美紀

水野美紀

水野美紀(みずの・みき)1974年、三重県出身。女優。1987年にデビュー。以後、フジテレビ系ドラマ・映画『踊る大捜査線』シリーズをはじめ、映画、テレビドラマ、CMなど、数多くの作品に出演。最近では、舞台やエッセイの執筆を手掛けるなど、活動の幅を広げている。2016年に結婚、2017年に第一子の出産を発表した

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