コロナ自粛中、定期的に通っていた美容室に行けなかった人が大勢いたようだ。白髪染めができず、落ち込む気持ちもわかるが、実は今こそ、グレイヘアのチャンスでもあるのだ。
【写真】約1年かけて美しいグレイヘアにした女性の過程を写真で紹介
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2018年の流行語大賞にノミネートされた「グレイヘア」。かつては白髪が出てきたら染めるのが主流だったが、手間とお金がかかる白髪染めから脱却し、美しいグレイヘアを目指そうという動きが注目を集めるようになった。
とはいえ、「白髪染めのやめどきがわからない」「急に老けて見られそう」「グレイヘアへの移行期間は髪の色がまだらで見苦しそう」などと、踏み切れずにいる人が多いのが現状だ。
ところが、コロナ自粛中に状況は一変。美容室通いを控えると白髪染めができないため、いつも以上に白髪部分が増えてしまう。しかし、人に会う機会も著しく減ったため、「誰にも会わないから、しばらく染めなくてもいいか」と思った人は少なくないようだ。
もしくは、白髪が少しでも伸びてはすぐ染めていた人が、しばらく染められなくなったことで、「こんなに白髪があったの?」と、自分が思っていた以上に白髪が多いことに気づき、驚いた人もいたようだ。
実はこうした出来事こそ、白髪染めを卒業し、グレイヘアに移行するチャンスでもある。そう考えた人たちが、シニア世代専門ヘアサロン「えがお美容室」(東京・巣鴨)に駆け込んでいるという。
「GW明けごろから、グレイヘアに関する相談がまた増えました。特に、白髪と毛染めをしていた部分の境目がはっきり出ているのを気にされる方が多いです」(代表の太田明良さん)
グレイヘアを専門にした美容室は全国的にも珍しく、首都圏のみならず、全国各地から客が相談に訪れている。
白髪が増える年齢や生え方は千差万別で、40代までは毛染めを選ぶ人が大半。しかし、50代以上になると白髪を生かすという選択肢が出てくる。増えた白髪をどう生かして美しく見せるかが同美容室の腕の見せどころだ。