仕事相手や親しい人を、心を込めて撮れば喜んでもらえるのではないかと思ったという。「岸田はいい写真を撮ってSNS(交流サイト)にアップしてくれる」という評判が広がり、自分に会いに来てくれる人が増えたらうれしい。
「いい運も、悪い運も、写真がいろいろと引き寄せている気がします」と笑う岸田さん。人とのつながりを自分の糧にしていく前向きな姿勢が、何かを引き寄せているのだろう。
次に、今、欲しいモノは何ですか、と聞いた。少し考えてから出た答えが「モノじゃないけど、ヨーロッパ旅行。家族との旅行の優先順位がとても高いです」。
岸田さんは大学生のとき、母親と沖縄旅行に出かけた。3泊4日で予算は1人6万円。高校生時代にアルバイトで貯めたお金を使った。
「12万円は高いなと思いました。母は車いす利用者です。大勢でバスに乗り、ユニットバスの部屋を割り当てられるパックツアーは使えません。バリアフリーツアーもありましたが、高価すぎました。結局、高級ホテルのコテージを借りることにしたんです。受験勉強の合間のアルバイトでせっせと貯めたお金を3泊4日の旅行で一気に使ってしまうことに、迷いはありました」
でも、旅行中に母親の表情が変化したとき、心からよかったと思えた。
「現地では定額の観光タクシーを使ったんですが、運転手さんが母を抱きかかえてタクシーに乗せてくれて、車いすだと海には行けないだろうと海沿いの道を走ってくれました。2日目も『沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館』に連れていってくれて。『迷惑をかけたらどうしよう』と不安がっていた母でしたが、どんどん表情が明るくなっていきました。旅行前の母は本当に元気がなかったんです。『歩けないなら死んだほうほうがましだ』と言ったこともあったほどなんですが、沖縄旅行を機に大きく変わりました。そんな母を見たとき、この12万円は安かった、と」

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