漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「おカネの切れ目が恋のはじまり」(TBS系 火曜22:00~)をウォッチした。
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彼が最後にドラマで演じたのは、甘え上手で人懐っこい笑顔を振りまく青年だった。屈託なくお金を使いまくるおもちゃ会社の御曹司・猿渡慶太(三浦春馬)。
そんな浪費男子の前に現れた清貧女子・九鬼玲子(松岡茉優)。愛読書は「方丈記」。一丈四方(方丈)の庵(いおり)にステイホームした鴨長明の著書である。
彼女は130円のくるみクッキーをかじり、持参のほうじ茶を飲み、ほっと満足の息をついて「よき……」とつぶやく。
だから彼女は、ほころびだらけの浪費男子の日常が気になってしょうがない。ランチにコーヒーを三つ買う猿渡。
「だって、甘いの、冷たいの、あったかいの、トライアングルで飲みたいじゃ~ん」。美味(おい)しいところの上澄みだけつまみ食いするような金持ち生活、むしろやってみたい。
一方玲子は、所持するアクセサリーは3個までと限定。新しいモノを購入する時は「このコを本当に最後まできちんと大事にできるかどうか」吟味する。出た、このコ。モノを擬人化して語る女はたいてい地雷だ。
清く貧しく美しく、モノに語りかける丁寧な暮らし、よき! って、それはお金より自分が好きってだけなのでは。
ところがそんな「よき女」、実はとんでもないほころびを抱えていた。15年間思い続ける初恋の男・「お金の専門家」早乙女(三浦翔平)には、ためらいなくプレゼント。
チョコにワインにサプリにシャツに帽子にあれもこれも。地雷どころか大爆発的な推しへの貢ぎっぷり。がぜん信用できるんですけど、玲子!