韓国でこの夏、最も話題になったドラマが、「サイコだけど大丈夫」。自閉スペクトラム症の兄と暮らす主人公と、愛を知らない童話作家のヒロインが、互いの傷をいたわり癒やしながら愛を育むロマンチックコメディーだ。
今作は本国と同日にネットフリックスでも配信。「今日の総合TOP10」で1位を獲得し、コンテンツ評価では10点中9・2点の高評価を得た。コメント欄には「今年最高のドラマ」「今年の賞を総ナメしそう」と絶賛する声が並ぶ。
今作で主演を務めているのが、キム・スヒョン(32)だ。キム・スヒョンといえば、デビュー当時、ペ・ヨンジュンが筆頭株主を務めていた芸能事務所キーイーストに所属していたことから、“ヨン様の秘蔵っ子”として注目を浴びた逸材。その後、韓国で視聴率40%を超えた「太陽を抱く月」、地球で400年生きてきた宇宙人を演じた「星から来たあなた」など、出演するドラマは軒並み高視聴率をたたき出し、その人気はアジア全域に派生した。
「出演する作品は全て彼がセレクトしているそうです。作品を選ぶ目が肥えていて、外した作品は一つもありません」(All About韓国ドラマガイドの安部裕子さん)
実は「愛の不時着」にも出演している。10話に出てきた“緑ジャージーの町のおばかさん(実は北朝鮮から派遣されたスパイ)”だ。このキャラクターは、かつて主演を務め、韓国で観客動員数600万人を突破した大ヒット映画「シークレット・ミッション」で演じたもの。一瞬の出演でも話題をさらってしまう存在感はさすがといえる。
武器は、その「目」。キャラクターの状況や感情を全て目で語ることができるという。
「『サイコだけど大丈夫』でも、笑っていてもどこか寂しげな目が印象的で、その目に母性本能が発動してしまいました。その一方で、セクシーで大人の男っぽさも持ち合わせている。不思議な魅力の持ち主です」(安部さん)
実は幼少期、シングルマザーの母と二人、生活してきた苦労人。そのバックグラウンドが、その目をさせているのかもしれない。