これに対して、誕生日の前々日までに退職をすると、基本手当日額4千円×基本手当の所定給付日数150日分=60万円。40万円の差が出る。
「定年退職日が65歳の誕生日と決められている場合、誕生日の前々日までに退職すると、退職の理由は自己都合になります」(井戸さん)
実際には給付制限がかかるので受け取れるのは65歳以降となる。
また、65歳以降に再び働き始める人もいるだろう。
「雇用保険制度は31日以上の雇用見込みがあり、週40時間以上働いている人は加入の対象になり、保険料は給料から天引きされるのが一般的です。パートやアルバイトでも所定労働時間と日数を上回りますと、正社員と同じ保障を受けることが可能になります」(同)
定年退職後、パートやアルバイトで働くときは、雇用保険や厚生年金加入の有無を確認して、完全リタイアするときにどんな手続きが必要になるのか、知っておきたい。(村田くみ)
※週刊朝日 2020年10月16日号