■中国での活動解禁に注目 無視できない影響力生む

佐藤:ある種の上書きで少しずつずらしていくわけですよね。戸田城聖は牧口常三郎を少しずらしてきてるし、池田大作も戸田城聖を少しずらしている。だから、そのズレの中の面白さがあるんです。時系列でテキストを読むと、あれ、変わってきてるじゃないかということがある。さらに時系列を逆にして読むことで、新たな視点が見えるという面白さもある。キリスト教でも、旧約聖書から新約聖書に入っていくと大体つまずいちゃうんですよ。新約から旧約にいかないと。

澤田:そうなんですか。確かに子ども時代、イエス様を教えられてから旧約にいきました。ところで、今、創価学会員の方が、子どもたちに新しく教えるときは、どこからスタートするんですか。

佐藤:それは日々の勤行(ごんぎょう)。親が生活をするということでしょうね。

澤田:なるほど。ちなみに佐藤さんが今、世界宗教の動きで注目していることはありますか。

佐藤:世界宗教に対して力を持っていきそうなのは、やっぱりイスラムでしょうね。ヨーロッパでもアメリカでも、かなりの広がりを持ってきている。今後、アジア、それから中南米なんかでも広がりを持つでしょうね。アフリカでも、イスラムの広がりは非常に強くなっているでしょう。

澤田:ええ。イスラムの広がりは、今の世界情勢とすごく関わっているように見えますが、創価学会の場合、世界情勢に左右されることってあるんでしょうか。

佐藤:これから左右されてくると思いますよ。特に中国との関係において。私は、中国で創価学会の活動が解禁されるのはいつになるのかと思っているんです。そうしたら、あっという間に学会員が増えることになります。そうすると、もう無視できない、さまざまな影響力が生まれます。

澤田:韓国でも今、学会員さんは多いんですよね。

佐藤:多いです。百数十万人規模だと思います。竹島問題とか歴史問題で、決定的にぶつからないバッファとしての役割を、実はかなり果たしているんですよね。

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