この思いは装幀(そうてい)にも表れる。
「菊地信義さんはご著書で、装幀家は作者でなく、器を作るだけとおっしゃっていて、通底するものを感じました。圧倒的にシンプルでありながら中をのぞかざるを得ない絶妙の引き算装幀に引かれていましたから、自分の本でお願いできるなんて嘘のようです」
自作の朗読+ミュージシャンとのコラボをYouTube配信する試みも始めた。
「書きたい意欲、ネタはまだまだあります。でもこの本をおもしろいと思ってくださる方がいないと先に進めません。役者ってどんなこと考えてるんだ?という軽い気持ちで読んでやってください」
(ライター・北條一浩)
■ブックファースト新宿店の渋谷孝さんオススメの一冊
『これからは、イケメンのことだけ考えて生きていく。』は、大変な世の中の「キモくて」「最高」な生き様を、潔く描いた一冊。ブックファースト新宿店の渋谷孝さんは、同著の魅力を次のように寄せる。
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基本は漫画家サチコと担当編集M田が街をブラブラしながらその街の魅力を発見し伝えるエッセーマンガなのですが、気づけば2人でイケメンを求めさまざまな場所を彷徨う物語になっております。
生きていく上での糧。それがイケメン。イケメンに会うために体力をつけようと考えて水着を買いに行ったり、イケメン人形を作ったり、イケメンにメイクをしてもらったり、有名なイケメン俳優に会いに写真集のお渡し会に行ったり、時にはそんな煩悩を減らすために滝行に行こうと思ったりと2人の面白イケメンエピソードがてんこ盛りです。
色々と大変な世の中、不安しかない将来、少しでも楽しく生きたいと思う2人の「キモくて」「最高」な生き様をご覧ください。生きていく上で何かしらの「推し」がある方には是非読んで頂きたい作品です。
※AERA 2020年11月30日号

