何か意見を発するたびに「その考え方はズレてる」とネットに書き込まれるというお笑い芸人のカンニング竹山さん。「ズレてる」で片づけられることで、世の中の出来事の本質を見失っていないか? ここ最近、とても疑問を抱いているという。
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先日、アンジャッシュの渡部くんの会見について「ノンストップ!」でも語ったんですけど、記者の人が「会見をせずに仕事をする気だったんですか?」って言っていたんですけど、いや、会見せずに仕事したって別にいいじゃん! って思ったんですよ。そんなルール、誰が決めた? よくよく考えると、極端な話ですが、人を殺しているわけじゃないですよね? 法治国家で法の下に生きているわけだから罰せられる罪を犯したのではない。嫌な思いや不快な気持ちになっている人はメチャメチャいるということが、この件に関しての焦点なわけですよ。
それで言うと、仕事するのはその人の自由ですよね。芸能人であろうと著名人だろうと「会見もせずに仕事に復帰しようとして何やってんだよ!」って言うのは全く理屈が通らないことだと思うんです。そういうことを型通りに白黒ハッキリさせる世の中過ぎない? っていうのはすごく思いますよね。渡部くんの会見だけじゃなくて他のことに関しても。
政治に関してもそうで、右だ左だって偏りがすごいほうがフィーチャーされる世の中じゃないですか。どちらでもないという意見もあってもいいと思うし、もちろんどちらかハッキリさせろよという意見があってもいいときもある。例えば、コロナに関していうと、現状、はっきりしたリーダーがいない。「俺が責任とるから、職を辞してもいいから“今こうやってくれ”」みたいな引っ張っていく人がいない感じがしますよね。それが、本当は総理の役割かもしれないけど。
コロナ対策に関しては、政府もちゃんとやっていると思うんですよ。でもちゃんとやっていることを政府もうまく表現しないから、きちんとやっていないように思われているかもしれない。「ちゃんとやっていると思う」と言ったのは俺のあくまでも推測の意見ですよね。こう言う言い方をすると、俺の意見を受け取る人がどう取るかというと「政権寄りの意見だ」ってなるんですよ。特に、先週配信したコラムなんかまさにそうで、内容は政権寄りでもないし、言ってみればどっちの味方も誰の味方もしていないんですよ。でも、書き込まれるコメントでは「政権寄り」ってなるんです。