前出の西川氏も、このジャンプ作品コラボには驚いたという。

「『週刊少年ジャンプ』の編集部と作家、そして作家どうしが日常的に、仲間、友達、家族のような感覚がないと、短期間にこんなことは実現できないでしょう。人々の価値観がバラバラに多様化し、大衆が“分衆・個衆”と化した今、日本人の多くが忘れかけていた『結』や『縁』が感じられるコラボ。それは『鬼滅の刃』の神髄であり、また、昔から“友情”を重んじるジャンプだからこそ成し得る、ほっこりする『乗っかり』ですね」

 さまざまなコラボ、「乗っかり」でますます盛り上がりそうな「鬼滅」界隈だが、注意すべき点もあると、西川氏。

「菅首相が『全集中の呼吸で答弁』と発言し、スベりましたね。人気に乗っかっても、『にわか』ジジイが透けて見えると、バカにされ炎上するので、お互い気をつけましょう」

 乗っかる際にも、愛をもって、です。(本誌・太田サトル)

※週刊朝日オンライン限定記事