飯島愛さん(撮影/小暮誠)
飯島愛さん(撮影/小暮誠)
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 元タレントの飯島愛さん(享年36歳)が、今年13回忌を迎えた。

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 飯島さんが変わり果てた姿となって自宅マンションで発見されたのは、2008年12月24日だった。死亡したのは6~7日前だったとみられ、病死とされている。飯島さんのミステリアスな死は、当時、メディアでも連日のように取り上げられ、多くの臆測が飛び交った。

 没後10年となった2018年12月。AERAdot.では、亡くなる間際まで親交のあった編集者・福光恵が、交流のあったタレントや芸能関係者、医師らを改めて取材し、特集記事としてまとめた。飯島さんの知られざるエピソードを、自らの体験などを交え、7回にわたって掲載した。

 13回忌を迎えた今年、当時の連載記事から一部を配信する。今回は筆者の福光恵が飯島さんとの濃密な日々を振り返った、貴重な記録だ。(年齢や肩書の表記は掲載時のまま)。

*  *  *

 飯島さんが亡くなったことがわかった10年前のクリスマスイブ。住まいの高層マンションの上空には、報道のヘリコプターが飛んで、その突然の死を伝えていた。「絶対うそ」と言い聞かせながら、私はぼんやり、飯島さんのマンションに置かれた観葉植物のことを思っていた。相方もきっと心配してる。飯島さん、今すぐ起きて、と。

<<観葉植物と会話をできたのは、これが生まれて初めて。でもこれって、自分にしゃべってるようなもんだよ。そう、自分に向き合ってるだけ。ものすごく仕事が忙しくてくたくたになって部屋に戻るでしょ。そういうときはよく窓際から視線を感じる。ふと見ると観葉植物が、
「愛チン、大丈夫?」
って。
「うん。あっ、お水? そういえばあげてなかったね。今日はミネラルウオーターをあげようか」
 私が弱ってるときは観葉植物も弱ってる。で、話しかけてくる。そして、いたわりあう。>>

<<人は人と話すのが楽しいと思い込んでいるけど、たまにはモノと話すっていうのもいいものだよ。こんな仲になった観葉植物がもし枯れちゃったら、すごい悲しい。だって考えてみたら初めてだもん、モノをきちんと育てたのは。
 小さい頃からいつも家にはペットがいたけれど、もともと私は植物や動物をかわいがるのが苦手だったの。なんかかわいそうなんだよね。出かけようとする私のあとを留守番したくない犬が追ってくるなんて、想像しただけで、ほんとダメです。>>
(『生病検査薬≒性病検査薬』の「観葉植物」より)

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