左上から時計回りに、安倍前首相、岸田前政調会長、、河野行革相、西村経済再生相 (c)朝日新聞社
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野田幹事長代行 (c)朝日新聞社
野田幹事長代行 (c)朝日新聞社

 21年の日本の政治も、大荒れが確実だ。新型コロナウイルスの対応に批判が集まる菅義偉政権は、昨年9月の発足時に65%あった支持率が12月に39%まで急落した(朝日新聞社世論調査)。官邸関係者は言う。

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「雑談をしていても、自然と『菅さんの後の総理は誰か』という話になる。菅首相がこれから国民の支持を取り返すのは難しいとみんな思っているんでしょうね」

 菅首相の自民党総裁としての任期は9月末まで。10月21日には衆院議員の任期満了を迎える。この二つの政治イベントをどう乗り切るかだが、先行きは暗い。新型コロナの感染者は増え続け、経済の先行きや五輪の開催も危ぶまれる。1月18日召集予定の通常国会でも安倍晋三前首相の「桜を見る会」前夜祭疑惑や吉川貴盛元農相の鶏卵疑惑が追及されるのは確実だ。政治評論家の小林吉弥氏は言う。

「菅内閣も疑惑の影響を避けられない。支持率が30%を切れば、政権維持に赤信号が灯る。最短で3月末の予算成立と引き換えに退陣表明という可能性も出てきます」

“3月危機”を乗り切っても難関が待ち構える。4月25日には吉川元農相の辞職に伴う衆院北海道2区の補欠選挙が、6月下旬から7月上旬には東京都議選が予定されている。惨敗すれば、菅おろしが始まりかねない。

 そこで注目されるのは「ポスト菅」の行方だ。次期首相に最も近いのは誰なのか。ジャーナリストの二木啓孝氏は言う。

「本来ならば石破茂元幹事長が適任だが、自民党内には反石破の議員が多い。細田派の下村博文政調会長は党内でも保守色が強すぎで、茂木敏充外相は竹下派から支持を得られるかわからない。3人とも党をまとめるのは難しく、消去法で前回の総裁選で惨敗した岸田文雄前政調会長が“とりあえず”の次期首相の本命になっている」

 だが、岸田氏の地元である広島では、河井克行元法相が離党して「空白区」となった衆院広島3区の候補に、公明党が斉藤鉄夫副代表を公認。自民党候補の擁立を望む岸田氏は「まったく理解できない」と反発したが、党本部は斉藤氏を支援する方向で調整を進めている。こうした「政治力の弱さ」もあり、「選挙の顔にはならない」(自民党議員)との声も根強い。

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