その後、男性は失格を告げられると、トイレに立てこもったという。出てくるようにと説得されたが、応じず、4時間近くになっても外に出ようとしなかった。あげく、警視庁深川署に逮捕されたという。

「マスクを鼻までしない、注意しても聞かないということで、何度も試験会場から問い合わせがあった。もちろんこんな逮捕ははじめてのことです。受験上の注意として、医師の診断書があれば、マスクなしで試験が受けられることも告知している。鼻までしないことで、他の人の不安を与える可能性がある。まったく注意を聞かないので、失格という判断になった」(文部科学省関係者)

 萩生田文科相も記者会見で「他の受験生にも影響があり、失格は適切な判断だった」と説明している。

 同じ会場にいた前出の受験生はこう憤った。

「マスクは鼻までするって、当たり前のことでしょう。嫌なら別室で受験すればよかっただけ。気が散ってテストがうまく解けたか心配です」

(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事

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