一:東海林さんはご自分でやっているんですか?
東:うん、やってる。週1回、掃除の人は入るけど、日常は自分で。
一:お料理も?
東:料理ってほどじゃないけど、コンビニで買って電子レンジでチンするものとか。
一:コンビニとかの味はあまりお好きではないかと。
東:いや、大歓迎です。あとは牛丼屋。すき家、松屋、吉野家、近所に3軒あるんですよ。
一:一番好きなのは、どこですか。
東:吉野家かな。
一:松屋はカレーがうまい。
東:松屋は近所で一番古い。すき家はいろんなものがありすぎる(笑)。一之輔さんはコロナでお仕事は変わりましたか。
一:一時期、がくっと変わりました。今は少し落ち着いてきたんですが、また緊急事態宣言で4、5件……中止とか、延期とか。でも寄席はやっていますね。落ち着くまでしょうがないです。寄席も人数制限して50%まで入れていいってことでやっています。でもやっぱり50%全部は入らないですから。お正月の寄席、十数人とかありましたからね。こんなの初めてだって先輩も言っていました。
東:無観客だとモチベーションが下がりますか?
一:いや、悲しい話、無観客には慣れてしまいましたね。昨年の春先からありましたから。落語家はアルバイトしている人、結構います。ウーバーイーツとか。意外に楽しんでやっていますね。ネタになるんで。
(構成/本誌・工藤早春)
春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ) 1978年、千葉県生まれ。落語家。日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。2012年、21人抜きの大抜擢(ばってき)で真打ちに昇進した。以降、寄席を中心にテレビ、ラジオなどでも活躍中。
東海林さだお(しょうじ・さだお) 1937年、東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。早稲田大学露文科中退。67年「新漫画文学全集」で連載デビュー。2000年、紫綬褒章受章。01年、「アサッテ君」で日本漫画家協会賞大賞受賞。11年、旭日小綬章受章。
>>【後編/東海林さだお、連載記録「コボちゃん」に抜かれムカついた? 一之輔が直撃】へ続く
※週刊朝日 2021年2月5日号より抜粋