次に、アメリカのくら寿司のお店についてですが、アメリカのくら寿司も日本のお店とほとんど同じシステムになっています。
水流を使ったお皿の回収システムはもちろん、お皿を5枚投入するとできるビッくらポンももちろんあります。そして、空気中のウイルスやほこりからお寿司を守る「抗菌寿司カバー・鮮度くん」も「Mr.Fresh」の名前で活躍しています。
実はアメリカでは日本以上に衛生管理が厳しく、お客様の前を回転するお寿司には、カバーをつけなければ営業ができません。しかもそのカバーは、70度以上のお湯で洗浄して、自然乾燥しなければならないということまで決められています。コロナウイルスの感染拡大を受けて、今後は日本でもそうした規則が検討される可能性があるかもしれませんね。
そこまで厳しい規則の下で営業しているにもかかわらず、現在はカリフォルニア州ではまだ店内での飲食が認められていません。他の州でも、座席数を25%から75%程度に減らしての営業を余儀なくされるなど、非常に厳しい状況が続いています。
そうした状況下ですが、先月オープンしたフロリダ州のお店には、くら寿司のオープンを待ちわびていた多くのお客さまにご来店いただき、最大で5時間待ちになるほどの大盛況となっています。そして、営業している他のお店にも連日多くのお客様にご来店いただいています。
こうした様子をみていると、現在は営業制限の影響で非常に厳しい状況が続いていますが、アメリカの方々の人気と期待は非常に高く、一日も早くこの困難な状況を脱して、より多くのお客様においしいお寿司と楽しい食事時間をお届けできるようにしたいと思います。
日本の皆さんも、今はまだ海外渡航は難しい状況ですが、コロナが落ち着いてアメリカへ行くことがありましたら、ぜひアメリカのくら寿司で、日本とは違うお寿司を楽しんでみてください。新たなお寿司の魅力を発見できるかもしれませんよ。
○岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長
※AERAオンライン限定記事