丸山茂樹氏は、金谷拓実選手の活躍、最近の若手アスリートの印象などについて語る。
* * *
欧州ツアーの「オメガドバイ デザートクラシック」(1月28~31日、アラブ首長国連邦・ドバイのエミレーツGC)で金谷拓実(22)が9位に入りました。
プロとしては初参戦となった欧州ツアーで、いきなりトップ10ですからね。気候とか時差の慣れとか、いろいろ難しい部分がある中、この結果を出すのは立派ですよ。
20位スタートで「つまずいたかな」なんて思ったんですけど、19位、22位と大きく崩れず、最終日に三つスコアを伸ばして9位まで上げました。4日間でうまくまとめるのが得意な子ですね。センスがいいんでしょう。
無理をしたり、見栄を張ったりするプレーヤーじゃないですからね。あんまり環境に流されず、多少は緊張もするんでしょうけど、誰と回っても物怖じせず自分のペースでやれるってところも彼の長所だと思います。自分の中で、調子がよくなっていく決まりごとみたいなのが、しっかりとあるんでしょうね。
最近の若いアスリートには、落ち着いてるなあって感じさせられるケースが多いです。持ってる情報量がすごく多いのが、落ち着きにつながってるんでしょうね。いろんなデータを保存して眺めて、自分のスイングも動画で見られるし。「いいときと比べてズレてきちゃってるな。長旅のあとだからこういう感じになるのかな」なんて、修正していくんだろうなあ。トラックマンを見ればスイングスピードの変化が分かりますし。あらゆることが自分で管理できる時代なんです。自分自身がコーチみたいな感覚なんだと思います。
さて2月1日から日本のプロ野球チームがキャンプに入りました。桑田真澄さん(52)が巨人の投手チーフコーチ補佐として、まず選手をよく見て、とコミュニケーションをとるところから始めているようです。