カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
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写真はイメージ(GettyImages)
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 中国・新疆ウイグル自治区で起きている問題をインターネットテレビで取り上げてきたお笑い芸人カンニング竹山さん。取材を重ねていくうちに同じ地球上で同じ人間がやっている行為として「見過ごせない!」と憤る。

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 先週土曜日、ABEMATVの「カンニング竹山土曜TheNight」で生放送2時間「ウイグル問題第三弾!」をやったんですよ。この番組では第1弾、第2弾と日本ウイグル協会の方をゲストに呼んだりして、ウイグルで何が行われているかということを取り上げてきました。今回取材をしたのはウイグル人の女性で再教育施設と呼ばれる実質の強制収容所にもいた経験を持つ方でした。その女性の夫がパキスタン人で、パキスタンと中国は仲がいいからパキスタンに家族で逃げたら危ないかもしれないということでワシントンに家族で亡命したんです。その女性にリモートで5時間取材をさせてもらいました。

 今回の女性の取材も含め、いろいろな方々からの証言を聞いていくと、想像をはるかに超える本当に酷い話なんですよ。今現在、こんなことが行われているの? これ、ナチス党政権がアウシュビッツ強制収容所でやっていたことと一緒じゃないか? 

 中国政府の考えでは、ウイグル人は“教育”が足りないからテロや犯罪を犯す可能性があるとして再教育施設に入れるとされており、男性は顔に黒い袋をかぶせられ強制収容される。家にはその妻や子どもたちが残るわけです。家に残された妻と子どもの元にはそこに暮らしている人数と同じ数の中国人が毎月10日間送り込まれます。これは中国政府がウイグル人との一致団結のために設けた“親戚関係”という制度で、今回取材した女性の夫は収容され、子どもが3人いたので合計4人の中国人が10日間寝泊まりしたそうです。

 20歳の中国人男性の“親戚”から“これから家に行くから女の子をお風呂に入れてキレイにしておけ”と言われたという証言もあり、子どもが女の子だったら性的虐待をされたり、妻もレイプされたりしているかもしれない。男性は再教育施設に入れられているから、女性や子どもでは抵抗はできない。

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”親戚”はもてなさないとならない