※写真はイメージです (GettyImages)
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(週刊朝日2021年3月12日号より)
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で仕事の収入が減り、家計が厳しくなっても、あきらめるのは早い。ウチにあるものを見回すだけでも“意外な埋蔵金”があるものだ。3月12日発売の『あなたのウチの埋蔵金 リスクとストレスなく副収入を得る』(朝日新書)の著者で、経済ジャーナリストの荻原博子さんら専門家に見つけ方を聞いた。

【図解】「払い済み保険」のしくみとは?

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「テレワークが増え、残業代も出なくなって、手取りの収入は減りました。春には次男と長女がそれぞれ高校、中学に進学するので出費もかさみます。会社で副業は認められていませんが、こっそりアルバイトでもしないと……」

 東京都内に住む40代の男性はため息をつく。3人の子どもは手がかからなくなってきたとはいえ、家事を一手に担う妻がパートで長時間、家を空けるのは難しいという。来年は長男が大学受験を迎える。家計はさらに厳しくなりそうだ。

 荻原さんはこう話す。

「外出の機会も減って気分もめいりがち。でも、ウチの中でやれることは多い。前向きに構えると、見えてくるものもあります」

 荻原さんが検討する価値があるとして挙げるのは、今入っている保険だ。いったん入ったら、そのままにしている人が多い。年齢やライフスタイルの変化に合わせて見直すと、毎月払う保険料の節約にもつながる。減った分は、毎月の生活費の足しや老後の蓄えなどに回すこともできる。

 荻原さんによれば、貯蓄性の保険を「払い済み保険」にする手もある。払い済み保険とは、保険料を払わずに保険に入り続けられる仕組みだ。保険をやめたときにもらえる解約返戻金を保険料に充てることで、今より保障額は小さくなるものの、今までと同じ期間保障を残したままにできる。

 利回りが高いときに入っていた貯蓄性の保険は、預けたお金が増えていることが多い。このため払い済み保険の保障期間が終わった後にお金が戻るケースもある。荻原さんが説明する。

「その場合、新たな元手なしに一時金が手に入り、保障も継続されます。『埋蔵金保険』ということもできます」

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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