巨人・村田修一が目指すのは究極の『一般職』コーチだ。
【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!
「(岡本)和真! 笑いでごまかすな、オラァ!!」
村田一軍野手総合コーチが元気だ。春季キャンプでは連日、岡本など若手相手にノックを打ち、叫び続けている。また打撃練習では自ら打撃ケージに入って、実際に打って見せたりもしていた。
「精力的に動いているが、攻守とも具体的な技術指導を行う機会は少ないようだ。常に大声を出しムードメーカーとして、グラウンド内を盛り上げるためにやっている。実績ある村田コーチが声や体を張るので、若手選手も手を抜くわけにはいかない」(巨人担当記者)
村田コーチは現役時代、NPB通算15年間で1953試合に出場して、1865安打、360本塁打、1123打点をマーク。本塁打王は07、08年に2回獲得した。また三塁手としてゴールデングラブ賞3回(13、14、16年)、ベストナイン4回(08、12、13、16年)に選出されるなど、輝かしい数字を残した。選手としての実績は抜群だが、村田コーチに求められるのは、技術面より精神面だという声も多い。
「攻守両方で技術指導の中心は、石井琢朗一軍野手総合コーチになりそう。現役時代、リーグ屈指の守備を誇った名手。打撃コーチとして広島では強力打線を作り上げ、ヤクルトでは村上宗隆を一本立ちさせた。技術面の指導では、石井コーチをサポートする役割を求められるのではないか」(巨人担当記者)
村田コーチ自身も、現役時代は強打者として鳴らしたが、コーチ経験は今年で3年目とまだ日は浅く、当面は打撃指導歴が豊富な石井コーチの補佐役となりそう。また守備面でも高い評価を得ていたが、こちらも打撃同様、まずはコーチ修行を兼ねると見られている。
「村田の内野守備は上手い。グラブ捌き、ハンドリングが抜群だった。中村紀洋(元近鉄ほか)も同様で、メジャーでも守備の評価は高かった。しかし『アウトサイド・インフィールダー』と呼ばれ、一塁、三塁しかできない。中村も(米国時代に)日本で経験がある遊撃手も試したが、メジャーの水準ではできなかった」(MLB極東担当スカウト)
村田コーチは大きな体型からは想像しにくいが、内野守備に関しては球界屈指とも言われた。しかし打力を生かすため、主に三塁手に専念。二塁手や遊撃手とは異なり、横の動きは少ないため、フットワークはそこまで必要としない。持ち前の打力をさらに強化するために、シェイプするといった肉体改造などもしなかった。