ところが、演者の加齢となると話は別です。中高生に人気だったYouTuberが、25歳を過ぎたあたりから数字が悪くなったり、女性YouTuberも30歳前後で勢いを失ったりするパターンがあります。これは、演者が加齢して視聴者層と同世代ではなくなり共感が少なくなるため起きる現象です。ドラえもんに登場するのび太くんはずっと小学5年生ですが、のび太くんが加齢したら主人公が大人になり視聴者と同じ子供ではなくなるので物語が成り立たなくなります。これと同じことがYouTubeの演者にも起こるのです。「顔を出すこと」は、実はコンテンツの寿命を縮めることにもなりかねないのです。また、「その人が出演していないと再生されない」状態だと、動画の本数を増やしたり外注化することも難しくなります。体調不良やトラブルなどで投稿頻度が減少したり、チャンネルが存続できないパターンも発生します。「顔出しYouTuber」は、あらゆる面でリスクが大きいのです。

 有名税の重税化は、相対的なものです。芸能人だと「顔を出さなくても人気になる」ことはほとんどありません。ですが、YouTubeは「顔を出さなくても人気者になれる」世界です。動画にファンが付けば良いので、顔を出さなくても人気になれるのです。そんなYouTubeで、わざわざ顔出しで出演してプライベートの言動の制限や、個人情報漏洩や誹謗中傷にあうリスクが割に合わないのです。インターネットのコンテンツを見る人の数や人々がインターネット上で過ごす時間が増えるほど、顔出しはリスクを伴い、割に合わなくなります。今後は、顔出しYouTuberがVtuber化やキャラクター化、アニメ化や概念化される流れになると思います。YouTubeで顔出しすることは、人気になればなるほどコンテンツが消費されて割に合わなくなるためです。そのことに気づいたインフルエンサーから、顔出しをやめていく流れになると思います。

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