解除にならない帰還困難区域はまだある。溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出しの見通しが立っておらず、そのため汚染水は増えつづけている。
事故処理はいつ完了するのか見通しも立っていない。兆という額の税金が、さらにいくら投入されるのかも。
3月11日の「AERA dot.」の「【震災10年】ゴールわからず走り続ける『廃炉』 法的義務なく…現状のまま“終了宣言”も」という記事にも驚いた。きちんと廃炉せず、東電の撤退もあるようだ。今から逃げる気まんまんですか?
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2021年4月2日号