あのですね、これ、信じてほしいんですが、ホントにこう呟いたんです。2020年12月14日に全世界にこう発信したのです。51歳の成人男性が2020年12月14日にこうツイートしたのです。タイムマシンがあったら、2020年12月14日の僕に僕はこう言いたいです。「いいから早く寝ろ」と。
(3)「かなり酔、どぅふふん、どぅふふ~ん、year、oh、year、お、お、お、おれはさ、おれってばさ、名を大鉄、姓は大沢木って、いうんさ、どぅふふん、どぅふふ~ん、year、oh、year、今夜、帰る家がないんさ~、oh、year、だって、家が取り壊されたもんでさ~、oh、year」
どうしましょうねコレ。ホントどうしましょうコレ。ドラマ「浦安鉄筋家族」での役、大沢木大鉄になりきって呟いてるようですが、超テキトーなキャラである大鉄でさえ、こんなよく分からない呟きはしないでしょう。あと、「yeah」と書きたかったのに、全部「year」になっているため、「oh、年」を連呼するという地獄絵図のような呟きです。これをツイートした2020年6月15日の僕に僕はこう言いたいです。「いいから早く寝ろ」と。
(4)「俺はおとならっつよゎとろうが!」
出ました。酔った人は「俺は酔ってない!」と言い張るものです。察するに、「俺は大人だって言ってるだろうが!」みたいなことを言いたかったのでしょう恐らく。察するに。すごいですね、自分が書いたことを察するって。だって覚えてないんだもん。翌朝見て、「何言ってるのこの人。バカなの?」って思ったんだもん。さあ、悲しくなってきたので次を最後にしましょう。
(5)「26年僕と一緒にいる君と、その君との間に8年前に生を受けた君。君と君のこれからの人生で、挫けそうになったり、自分がちっぽけに思えることがあったら、どうか思い出してほしい。こそばゆくて悪いが、どうか忘れないでほしい。僕という一人の人間にとって、君と君は、間違いなく、人生の奇跡です。」
もはやアレでしょうな。皆さんが酔ってると思う。内容の落差が激し過ぎて、皆さんの三半規管が酔ってると思う。ただ、これも紛れもない酔っぱらいツイートです。こうして他の酔っぱらいツイートと並べてみると、もはや情緒不安定の域に達してるかのようですが、こんな酔っぱらいツイートもあるわけです。そしてこれは、「シラフでも変わらず思う」酔っぱらいツイートです。
最後よさげにまとめようとした感が半端ないですが、シリーズ第3弾はないよう、もう少し、ちゃんとします。たぶん。
■佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や「幼獣マメシバ」シリーズで芝二郎役など個性的な役で人気を集める。ツイッターの投稿をまとめた著書『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)のほか、96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がける。原作・脚本・監督の映画「はるヲうるひと」(主演・山田孝之)が近日公開予定