CAを退職したYouTuberのChiakiさん=本人提供
CAを退職したYouTuberのChiakiさん=本人提供
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愛猫と写るChiakiさん=本人提供
愛猫と写るChiakiさん=本人提供

 キャビンアテンダント(CA)でYouTuberのChiakiさんをご存じだろうか。イギリスの航空会社大手「ヴァージンアトランティック航空」でCAとして勤務する傍ら、投稿していた動画が人気を博し、チャンネル登録者数が43万人を超える人気YouTuberだ。

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 ところが先月、彼女は突如としてCAを退職したことを動画で報告。その動画はYouTube急上昇動画の国内3位に入るなど、大きな反響があった。動画では語られなかったが、直近の1年間では、コロナ禍で激変した航空業界における苦しみや葛藤もあった。彼女がAERAdot.のインタビューに応じ、退職を決意した理由と今の胸中について語った。

――コロナ禍で航空業界の状況も一変したと思います。現役CAとして、Chiakiさんが目にしたこの1年間を振り返ってもらえますか。

 パンデミックになったばかりの昨年の2~3月は、正直、飛行機の中で働くのが怖いなと思っていました。200~300人のお客さまが乗車する中で、サービスを提供するのは不安でした。
 その後、イギリスがロックダウンになりましたが、スーパーや郵便局は閉じることなく、社会を支えるために頑張っていた。私も頑張ろうと腹をくくって、フライトに臨んでいました。
 コロナ前はアメリカ、中国、香港、カリブ諸国、アフリカ諸国などへのフライトを月に数本こなしていましたが、夏になる頃には、フライトがかなり減っていました。その時は不安だらけ。その期間は仕事がなかったので、YouTubeに打ち込みつつ、退社について考えることもありました。

――一番つらかった時期はいつ頃でしたか。

 昨年の5月と9月に大規模な解雇があって、仲のよかった同僚が次々と解雇されたときです。5月の大規模解雇では、従業員の3割にあたる3150人の従業員が解雇されました。私の周囲でも、仲良くしている人が次々と解雇になって。こんなに切るのかと思いました。大好きなCAの仲間たちが急に解雇になって、この先どうしようと追い詰められているのを見るのが、とにかくつらかった。

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CA退職の後押しとなった要素