急だったので、退職後の仕事が決まっていない人も大勢いて、コロナ禍で職を探すのも大変そうでした。ただ、解雇の後に会社側から解雇になった一人一人とビデオ電話や相談などの時期が設けられ、サポートしてくださいました。クルーが納得いくまで向き合ってくれる会社だったので、改めて、長年働いて本当によかったなとは心から思っています。
――CAを辞めようと決意したのはいつ頃ですか
決断したのは昨年夏ごろで、年末に退社しました。実は、退職するかどうかは1年ぐらい前から考えていました。フライトは激務で、体調を崩すことも多くて。休日は、時差ボケを直しながらYouTubeの動画を制作する生活。無理がたたって、病院に通うこともありました。
そんな中で大規模解雇があって。辞めるかどうか迷っていた状態で、あいまいな気持ちのまま続けるのは、本当にCAを続けたい人に申し訳ないという気持ちになりました。私が辞めれば、その分、誰かの働くスペースが空く。自分なりに悩みに悩んで、自主退職を決めました。長年働いてきてすごく好きな職場だっただけに、決断するのは大変だったのですが、コロナが決断の後押しになりました。
――YouTubeでは、「現役CAが」といったように「現役CA」をテーマにした動画も多く見受けられます。「現役CA」を名乗れなくなることについてはどうとらえていますか。
それに関しては、怖さは全くないですね。もともとYouTubeを始めたのは、自分の経験をシェアして、誰かのためになりたいという思いからでした。フライト中などに、どうしたらCAになれるの? といった質問もたくさんいただいたので、自分の経験を伝えたいなと思ったのがきっかけです。現役であれ、元CAであれ、伝えることに変わりはないです。
――副業だったYouTubeが本業になりますが、今後はどのような活動をしていく予定ですか。
CAに限らず、イギリスでのライフスタイルなど、私の経験を伝えていきたいです。チャンネル登録者にはこだわらず、のびのびとやりたいですね。