前野:住宅ローンの金利はどれくらいですか?
I子:1・475%です。
前野:老後の蓄えを少しでも増やしたいのであれば、銀行に金利を下げられないか交渉するのも一つの手です。ダメ元ですが、今は金利が低いですし、交渉に成功したらラッキーです。
I子:金利交渉なんて考えたこともなかったです。早速、銀行に連絡します。住居費が少しでもスリムになるのは助かります。
■保険は国や職場の制度も活用しよう
前野:I子さんのご家庭は、保険料を見直す方法があると思います。火災保険も含め、保険料総額は月11万5千円ですね。
I子:万が一のことを考えると、安いかなとは思っています。
前野:保険では「安いかどうか」ではなく、「本当に必要かどうか」を支出の基準にしましょう。もしもの時」の保険に関しては、国や職場の制度も活用できますよ。
I子:健康保険ですか?
前野:そうです。入院すると医療費がかかりますが、病気やケガで4日以上働けなくなると、給与のおよそ3分の2にあたる傷病手当金が支給されます。最長1年6カ月受け取れますから、これを念頭に置いておくといいと思います。
I子:国の保障なんですね。
前野:国だけじゃありませんよ。I子さんの加入している健康保険組合には「付加給付」があります。自己負担の限度は2万円までだから、それ以上の医療費はかかりません。毎月天引きされている社会保険を知りましょう。
I子:保険全般も見直してみます。今後は老後の貯蓄に回せるお金が増やせそうです!
【相談者】I子さん(51歳)
〇家族構成/職業/税込み年収/月々の手取り額
夫(57歳)大学非常勤講師、長男(12歳)中学生/会社員/ 890万円/ 36万円
〇現在の貯蓄額
普通預金220万円
〇毎月の貯蓄額
・2.5万円、・積み立て年金4万円
〇住宅ローン
・二世帯住宅分 36万円/年( 借入金額1100万円、残高688万円)
・外壁工事分 54万円/年( 借入金額1000万円、残高839万円)
〇保険料
養老保険5万円/月、夫婦の生命保険6万円/月、火災・地震保険5千円/月
〇ねんきん定期便の見込み額
年額220万円(65歳~)