なので、新入社員こそDXリテラシーを積極的に身に付けて、デジタルネイティブの強みを磨き、DXプロジェクトにチャレンジして経験値とスキルをどんどん高めていくべきなのです。

■最も必要なDXリテラシーは何か?

 DXプロジェクトにおいて、最も新入社員が活躍できるのは「企画」の部分でしょう。社会人経験がない分、古くさいビジネスルールや自社の慣行などによるバイアスがないのが大きな強みです。

 たとえば手書きの書類やリアルの会議など、社内では当たり前だと思っている非効率な業務に対して、客観的にゼロベースで「そもそも無駄では? こうしたほうがいいのでは?」と、先輩社員よりも遥かに自由な発想で、様々なアイデアを考えられるはずです。

 なので、新入社員が磨くべきDXリテラシーとしては、プロジェクト企画の立案にかかわる事柄がおすすめです。

 それをどうやって磨いていくか。たとえば大手企業では、隣りの部署の課題や困りごとを全く知らないという「縦割り」の弊害が多く見られます。

 その点、新入社員は部署の垣根にとらわれず、ゼロベースで様々なことを教えてもらえる立場にあります。つまり、誰がどんな課題を持っているか、どこにアナログな業務があって非効率になっているかなど、広く社内の困りごとを知り得る存在なわけです。

 新入社員はその強みを生かして、どんどんいろんな先輩社員に話を聞きに行くようにしたら、最も重要な企画力である「課題発見力」を高めることができると思います。

 DXの他社事例も案外、知られていないものです。それを積極的にネットなどでリサーチして、わかりやすく「課題・解決策・効果」の三つの軸で整理して発表していく。これができればより貴重な「戦力」になれるでしょう。

 特に理系出身の新入社員は、技術面の事例を「いま何ができて、どういうふうに役に立つのか」という視点も盛り込んで整理して、どんどん発表したらいいと思います。

 こうしたアクションは、新入社員の中ではもちろん、先輩社員との比較でも頭一つ抜け出すDXリテラシー磨きになるはずです。

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「調整力のある上司」を味方につける