■裏方に転向? 独立は2年後?
はたして、弘中アナの独立は時間の問題なのか。多くの番組を手掛ける放送作家は「まだテレ朝でやり残したことがあるはず」と語る。
「弘中アナがもともとアナウンサーではなく総合職志望だったのは有名な話です。実際、昨年の正月にオンエアされたNHK特番『新春テレビ放談2020』に弘中アナがテレビ朝日を代表して出演した際、『出演にとどまらず、制作者としてこれからやっていきたいという思いが個人的にはある』と発言。今でも制作に対する熱い思いは変わらないはず。一方、テレ朝のアナウンス部は管理が厳しいことで有名。赤裸々キャラなのにフォトブックでは恋愛話などはほとんどなく、肩透かしをくらったファンも多かったはず。おそらく、上層部の“検閲”がいろいろと入り、あの内容になったのではないかと推察します。弘中アナは局アナとしての立ち位置に息苦しさを感じている可能性は高いでしょう。局に残れば裏方志望の夢をかなえられる可能性もある。しかし局のアナウンサーでいる限りは厳しく管理されてしまう……。そのバランスを見極めて、独立の道を選ぶまでにあと2年ぐらいはかかるでしょうね」
弘中アナにインタビュー経験のあるTVウオッチャーの中村裕一氏は、昨今の彼女の快進撃を次のように解説する。
「今から3年前、『激レアさんをつれてきた。』が注目を集め始めていたタイミングでインタビューした際、『自分がレアだなんてまったく思わない』『単なるイチ社員』と語っていたのがとても印象的でした。つまり、周囲の持ち上げぶりを好意的に受け止めつつも、本人は冷静で、自分を客観視できる性格であるということ。そこが“あざとい”という評価にもつながるのだと思いますが、一緒に仕事をする人たちからすればパートナーとして十分な信頼が置けるのでは。アナウンサーである以上、表に出てあれこれ言われるのは彼女も承知の上。自分を捨てて笑いを取りに行くアグレッシブな姿勢は、深夜番組『ゴッドタン』で、志村けんの“変なおじさん”を完コピしたテレビ東京の松丸友紀アナウンサーにも通じる、狂気に近いプロ意識を感じます」
女子アナ界を制した彼女が次に向かう先はフリーへの道か、それとも裏方か。いずれにせよ、まだまだ注目を集め続けることは間違いなさそうだ。(藤原三星)