松下洸平さんがホストを務めるAERAの対談連載「じゅうにんといろ」、7人目のゲストは初めて芸能界を飛び出して、獣医師の太田快作さんをお迎えしました。殺処分ゼロに取り組む太田先生と松下さんによる、動物たちへの愛情あふれる対談のスタートです。1月30日号に掲載した対談の様子を紹介します。
松下 はじめまして。よろしくお願いします!
太田 よろしくお願いします。今回ご連絡をいただいて、なぜ私を選んでいただいたのかわからず、驚きました(笑)。
松下 実は僕が太田先生のことを初めて知ったのはフジテレビ系ドキュメンタリー番組の「ザ・ノンフィクション」なんです。僕はこの番組が大好きで毎週録画しているのですが、太田先生が登場された放送を拝見して、なんて素敵な人なんだろう、と思い、すごく印象に残っていて。
太田 いえいえ、そう撮っていただいただけです。
松下 動物の殺処分ゼロに取り組まれている姿勢や、ご自身が飼われていた保護犬の花子に対する愛情の深さに感銘を受けました。いつかお会いしたいなと勝手に思っていて。番組の放送があったのは、2年半くらい前ですよね?
太田 そうですね。2020年5月です。ちょうどコロナの頃でした。
松下 昨年7月からアエラで対談をやらせていただいて、芸能界の方とお会いすることが多かったのですが、編集部の方から「全くの異業種の方はどうですか?」と。スポーツ選手などいろいろ候補をあげていただく中で、「あ!」と。
太田 よくそこで私の名前が出ましたね(笑)。
松下 殺処分の実態についてお話を伺いたいと思ったことと、その実態を多くの人に知ってもらえたらと。お会いできて光栄です。
太田 こちらこそ、ありがとうございます。
松下 僕は、子どもの頃から動物がすごく好きで、触れ合う機会が多くありました。でも、僕以上に好きなのがうちの母です。まあ、とにかくよく拾ってきちゃうんです。
太田 普通、逆ですよね(笑)。
松下 そうなんです(笑)。僕の実家は東京・八王子で、今はわかりませんが、子どもの頃は野良犬や野良猫が多い地域でした。車で出かけると、車道にピュッと出てくるなんてことがよくありました。その時、いてもたってもいられなくなるのは、僕よりも母で。車を停めて「捜しにいくよ!」って。