
プロ野球二軍戦の人気が高まっている。コロナ禍で様々な制限があるとはいえ、1000人規模で開催される試合もある。なぜ二軍戦が人気なのだろうか……。その理由を探ってみたい。
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まず、どのぐらいの観客数があるか、直近2週間の日曜日に行われた試合を調べたところ以下の通りとなった。※観客数はNPBで公式に発表されている試合のみ記載。カッコ内は試合の行われた球場名
■6月13日(日)
・DeNAvs西武(横須賀):754人
■6月20日(日)
・ヤクルトvsDeNA(戸田):386人
・西武vs楽天(カーミニーク):90人
・巨人vs阪神(ジャイアンツ球場):1690人
甲子園開催の試合を含め、阪神、巨人の集客力の高さは二軍戦でも特出している。そしてファンサービスに熱心なDeNAの客入りも素晴らしい。驚くべきは河川敷球場と言っても良い戸田に400人近いファンが訪れていること。各球団とも二軍戦が健闘しているのがわかる。
実際に試合を観戦していたファンに二軍戦に訪れた理由を聞くと以下のような答えが返ってきた。
「スタンドができたりしたけど、球場周辺から試合を覗けるのは変わらない。土手で寝っ転がってお酒を飲みながらでも見れる。川が近いし風もあって換気の心配もない。今の時期、無理して一軍戦へ行くよりも戸田の方が良い。近くにコンビニなどがあれば最高だけどね」(戸田球場のヤクルトファン)
「お酒はスタンド内では禁止だけど、再入場できるので球場の外へ出てビールなどを飲み干してから戻れば良い。徒歩5分以内にコンビニもあるから買い物にも困らない。調子が悪いDeNAは一軍選手が降格して試合に出ることが多い。スタンドから試合も見やすいしコスパも最高」(横須賀のDeNAファン)
二軍戦を見に行く人は熱狂的なファンという印象があるが、逆に軽い気持ちで見に行けるというのが理由の人も多いようだ。また、各球団とも育成に力を入れ始め、生え抜き選手がスターに育つケースも増え、注目の若手選手を間近に見ることができる。チケット代も最も高いものが、戸田球場が1500円(週末料金)、横須賀が1200円と、一軍に比べて割安なことも観客増の要因だ。そしてコロナ禍の現在では、球場内ではないが「お酒が飲める」というのも理由の1つとなっている。