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現職閣僚である小此木八郎国家公安委員長(56)が立候補を表明し、注目されている8月に行われる横浜市長選挙。
【写真】】陰謀渦巻く横浜市長選挙に名乗りを上げた「第三の男」
立憲民主党の候補として擁立が検討されている横浜市立大教授の山中竹春氏(48)、他にも「横浜DeNAベイスターズ」元社長、池田純氏(45)も名乗りをあげている。そこに「第三の候補」が現れた。
元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏(66)である。郷原氏は元法相の河井克行、案里夫妻の公職選挙法違反事件で4月、再選挙となった参院広島選挙区でも候補者として名前が挙がったが、出馬はしなかった。広島県は郷原氏の故郷ゆえだが、なぜ横浜市長選挙なのか。郷原氏の支援者がこう話す。
「郷原氏は数年前から横浜市のコンプライアンス顧問を引き受けている。その前はコンプライアンス外部委員だったこともあり、横浜市との関係が深い。そこで、地元の有志から出馬を求められていた」
横浜市長選の最大の争点は、カジノを含むIR(統合型リゾート)の誘致だ。現職閣僚の小此木氏はIR誘致に反対の意向をすでに示している。
IR誘致を推進する現職の林文子市長は、4期目についてまだ態度を明確にしていない。
「林市長が出馬した場合、勝てない、との公算が強まり、小此木氏にお鉢がまわってきました。しかし、小此木氏はもともとカジノ賛成派でした。しかし、世論調査の結果、カジノ推進を旗印にしたら選挙を戦えない、という判断になり、『市民の意志に反した状態でのカジノ誘致はしない』という理屈で出馬を決めた。菅首相にしてもお膝元の横浜市長を落としたら面目が丸潰れですから、ともかく勝利を優先しようとなりました。首相と小此木氏と出馬表明前に何度も面会し、すり合わせ、『やむを得ない』となったようです」(政府関係者)
しかし、IR誘致は待ったなしで進んでいる。横浜市が5月末、IR施設の参入を希望する事業者の公募を行った結果、海外のカジノ事業者を中心とする2つのグループが資格審査を通過した。