エースとしての活躍が期待される菅野智之(c)朝日新聞社
エースとしての活躍が期待される菅野智之(c)朝日新聞社
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 稲葉篤紀監督が16日に東京五輪内定の24選手を発表したが、早くも暗雲が立ち込めている。広島・曾澤翼が15日の西武戦で左足を負傷し、16日に登録抹消。五輪出場を辞退し、阪神・梅野隆太郎が追加選出された。セットアッパーの巨人・中川皓太も左背部痛で今月22日に登録抹消され、左ろっ骨骨折が判明して出場辞退することに。貴重な救援左腕として稲葉監督も計算していただけに、頭が痛いだろう。

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 ただ、今季の中川は球にキレを欠いていたのも事実だ。19年は67試合登板で4勝3敗16セーブ17ホールド、防御率2.37、昨年は左脇腹痛で戦線離脱した時期があったが、37試合登板で2勝1敗6セーブ15ホールド、防御率1.00と圧倒的な投球を見せていたが、今季は32試合登板で2勝2敗1セーブ15ホールド、防御率3.52。決して悪い数字ではないが、集中打を浴びるケースも度々見られた。

「コンディションより実績重視」。侍ジャパンの五輪メンバーが選出された時に、マスコミ間でこう評された。今季結果を出しているオリックス・宮城大弥や西武・森友哉などが落選。新人で出色の活躍を見せている阪神・佐藤輝明、楽天・早川隆久もメンバーから漏れた。一方で、19年11月に世界一に輝いた「プレミア12」のメンバーが14人と半数以上選ばれた。
 
「オリックスの宮城はリーグトップタイの7勝をマークしているが、侍ジャパンでは国際試合での登板がない。判断材料が少なかったのが落選の理由かもしれません。未知数な新戦力を多く選ぶより、国際試合で共に戦った実績のある選手で固めた方が金メダルを獲る確率が高いと、稲葉監督ら首脳陣は考えたのでしょう。ただ、パフォーマンスを発揮する上でコンディションは非常に重要です。心配なのは巨人の菅野智之ですね。今年の投球を見ると万全な状態に程遠い。今年はすでに3回も登録抹消されている。故障で出場辞退のドミノ倒しにならなければいいですが…」(スポーツ紙デスク)

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