――山田院長は副反応の中で何が辛かったですか?

「辛いと言えば接種1回目は痛みでしたね。この時の痛みに対しては痛かったですが、まぁこんなもんかなと思っていました。筋肉注射でこの手のものは相当痛くなるということも想定はできていたので。車の運転をする時に困りましたね」

――2回目の副反応は?

「2回目で辛かったのはボーっとした感じ、倦怠感ですね。そこが自分ではないみたいな感じ。ボーっとした感じというのは、私の仕事は頭を使うことも多い仕事なので、そうなると仕事は何もできないなという状態です。辛いというか、診察の時に機能しない、できなくなることへの喪失感というか、機能的な問題ですね。ボーっとした倦怠感を感じた時は、こんな副反応があるんだという点に意外性を感じてはいました」

――仕事への支障は、副反応は長く続かないとはいえ大変ですね

「そうですね。仕事、家事、育児にいろんな支えがあればいいのですが、一般企業ですと接種翌日に有給が取れたりすることもあるかと思うのですが、子育ては有給などないわけで、毎日が“仕事”と言えるわけですよね。副反応で辛い時に、ご家族の支えがあったり、周りに支えてくれる人がいればいいのですが……。今回のワクチン接種は言ってみれば急な話で、そこまでのサポート体制は動いていない感じがしますね。うちの診療所では介護従事者の方たちをこれから接種していく予定なんですが、“ひょっとしたら筋肉痛が出て一日中働けなくなるかもしれない”と事業所の所長にはまずあらかじめ話をしています。それでシフトだったり体制を考えていただくしかないのかなと思っています」

――腰痛が出たのでびっくりしました。

「いわゆるインフルエンザ様症状というのでは全身の関節痛や腰痛はありえること。この副反応においては、私の中では腰痛と関節痛は同じだと思う」

――山田院長のブログ以外にもSNSなどに副反応の書き込みなどもあります。それを読んだことにより副反応を過度に恐れたり、接種を考え直す人もいるでは?

「副反応に関する情報をキャッチして、家族間で接種の予約をバラされる方もいらっしゃいました。うちの診療所のホームページを見てくれた患者さんには特に多かったのですが、“夫は今週で、妻は来週”みたいに、時期を少しだけずらして接種されています。しかし、必要以上に怖がる必要はない」

――思い返してみると1週間後の副反応への備えは全くなく、完全にナメていました。

「私自身もワクチンを打ってから目が覚めたというかナメてはいけないということで、今回接種の記録を書き起こしたという感じです。正直、最初、ナメていたので(笑)」

 ワクチン供給がままならず、接種の予約の方に躍起になってしまうかもしれないが、接種当日から数日と1週間後のスケジュールをぜひ想定して予約を。これから接種する人が増える20代、30代の子育て世代のママは、「ママ、抱っこ!」に応えられないことがママにとっても子どもにとっても相当辛いのでは? 2回目接種はナメてかからずいきます!

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