家具を作るとき、アイテムとして「ものさし」を渡されたなら、「線を引く」「長さを測る」という用法で使おうと思い浮かべるのと同じです。
 
 図形問題で「△ABCは正三角形である」といわれたら、だいたいは、「すべての辺の長さが同じ」「すべての角度が60°」という性質を利用します。

 これらの性質を自分の頭に入れておき、その選択肢の中から、どの部分を用いればいいだろう、と考えるわけです。

 けれども時には、身近な「ものさし」というアイテムでも、「ものさしで板に切り目を入れておく」のような、少し変わった使い方をする場合があります。

 こうした意外な使い方は、なかなか自分ではすぐに浮かんでこないでしょう。

 同様に正三角形にも、「重心と内心と外心が一致する」といった性質を利用するような、マイナーな使い方があります。

 こうしたアイテムの意外な使い方も、たくさん覚えておけばおくほど、問題を解ける可能性が高まるのです。

■数学は、かなりの問題が「暗記」で解ける

 こうして考えると、数学はかなりの度合いまで、「思考力」ではなく「暗記」で成り立っているといえないでしょうか。

 設計図を記憶して、その順序通りに手を進めていけばいいだけなのです。

「数学は思考問題だ」と最初から決めつけ、思い込んでしまうと、難しそうだと距離をおいてしまい、ハードルが高くなってしまうように思います。

 でも、実はかなりの問題が「暗記」してしまえば解けるのだと思えば、なんとなく解けるような気がしてこないでしょうか?

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