そこまではいかないまでも、与野党の力が拮抗(きっこう)するところまではいって欲しい。気づいている人は気づいているが、政府は内閣支持率が落ちに落ちて、ようやくあたしたちのことを考えてくれるのだ。傲慢(ごうまん)な政治家が、あたしたちの顔色を気にするぐらいがちょうどいい。
そうそう、今回のコラムのタイトルは『夏の怪談』。
じつは今回コラムに出した人だけじゃない。あたしの前には季節を問わず、似たようなことをいってくる人がちらほらと現れる。ということは現在、そういう人はこの国の一定数なわけである。どうなっているのか?
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2021年7月30日号