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「金メダルラッシュ」が期待されるのが柔道だ。初日の24日に登場する男子60キロの高藤直寿は16年のリオデジャネイロ五輪で銅メダルを獲得。18年の世界選手権で優勝するなど、この階級では最も強い。

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 女子48キロの初出場・渡名喜風南も17年から3年連続世界選手権に決勝進出した実力者だ。今年1月のカタールで開催されたワールドマスターズでは、世界選手権2連覇中のダリア・ビロディド(ウクライナ)に優勢勝ちで初めて勝利を飾っている。良いイメージを持ったまま五輪で戦えるだろう。

 翌25日に出場予定の男子66キロ級の阿部一二三、女子52キロ級の阿部詩は、柔道史上初の「きょうだい金メダル」が期待される。26日にはリオ五輪に続いて連覇を狙う男子73キロ級の大野将平が金メダルの大本命として登場する。14年を最後に海外勢に無敗と驚異的な強さを誇る。

「初日が重要です。高藤、渡名喜が金メダルを獲得すれば、後に登場する選手たちにも勢いが出る。04年のアテネ五輪で過去最多の金メダル8つを獲得しましたが、この時も初日に男子60キロ以下級の野村忠宏が大会3連覇を飾り、谷亮子が初の金メダルを獲得したことで重苦しい雰囲気がガラッと変わった。女子は今大会に出場する7選手中6選手が初出場です。未知の世界で重圧がかかると思いますが、世界大会で優勝した経験がある精鋭ぞろいなので本来の力を発揮できれば、アテネを超える全階級で金メダルも決して不可能ではないと思います」(柔道取材担当のテレビ関係者)

 ただ、勝負に絶対はない。過去に「金メダル確実」と前評判で、敗れ去った波乱のケースがあった。92年のバルセロナ五輪で、男子95キロ超級の小川直也が決勝まで勝ち進んだが、ダヴィッド・ハハレイシビリ(旧ソ連)に大腰、小外掛の合技で一本負けを喫した。前年の世界選手権・無差別級決勝で快勝していた相手だっただけに、「まさかの敗戦」だった。

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まさかの敗北の歴史