監督 ジョン・M・チュウ/30日から新宿ピカデリーほか全国公開/143分 (c) 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved
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 7月30日から全国公開される「イン・ザ・ハイツ」。ブロードウェイの最高峰であるトニー賞で作品賞を含む4冠、音楽界の頂点であるグラミー賞にも輝いた傑作ブロードウェイ・ミュージカルの待望の映画化。監督は日本でもヒットした「クレイジー・リッチ!」のジョン・M・チュウ。

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 ニューヨーク市、マンハッタンの最北部にあるワシントン・ハイツ。道端に置かれたラジカセやアパートの窓、カーラジオなどからいつも音楽が流れている、にぎやかな移民の街。その街で育ったウスナビ(アンソニー・ラモス)、ベニー(コーリー・ホーキンズ)、ニーナ(レスリー・グレイス)、ヴァネッサ(メリッサ・バレラ)は、つまずきそうになりながらも、自分の夢に踏み出そうとしていた。

 ある日、街の住人たちに住む場所を追われる危機が訪れる。これまでもさまざまな困難に見舞われてきた彼らは今回も立ち上がろうとするが、そんな時、突然大停電が街を襲う。街の住人たち、そしてウスナビたちの運命が大きく動き出す──。

本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★
ヒスパニック系の思いが古き良きハリウッド・ミュージカルのスタイルを踏まえて歌い踊られる。不法移民の子だから居住権がなく、人種が違うだけで疑われる。イヤな現実もこれだけパワフルに歌って踊られると最高!

■大場正明(映画評論家)
評価:★★★★
舞台では不可能な圧倒的なスケール感、ロケ撮影によるコミュニティーの臨場感、ポジティブな歌とダンスの躍動感。移民2世がどのように故郷を見いだし、アイデンティティーを確立していくのかというテーマも見逃せない。

■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★★
日本ではまだなじみの薄いミュージカルではあるけど、1曲目から心を鷲掴みされて2曲目からは涙腺が緩んだ。恋、仕事、生きる事、全部のヒントがあった。ビタミン満載の一本。久しぶりに劇場から踊りながら出ました!

■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★★
143分のミュージカルで全く飽きないばかりか、市井の人たちの喜怒哀楽の活写が素晴らしい! プエルトリコ系アメリカ人の原作を台湾系アメリカ人が映画化のマルチレイシャルも、人種と移民を扱った今作で注目したい。

週刊朝日  2021年8月6日号