情けない話だけど、ボク自身も、そういう時期はあった。ボクの場合、広島を離れてしまったのが大きかったのか、新しい土地で生活するようになって、だんだんと考えることが少なくなってしまったような気がする。ひどい時は、「8月6日」に黙祷すらもしなくなっていた。あれだけ、子どもの頃に大事だって教わったのに…、ほんと駄目だよね。

 それでも、ここ数年、「戦争」や「平和」について改めて考える機会が増えたんだ。実は、広島と同じく、原爆が投下された「長崎県」で、レギュラー番組が始まったんだよね。

 長崎には、戦争の遺跡が多く残されているから、街を歩くだけで、自然と考えさせられる時間ができたの。これは、ボクにとって良い「きっかけ」になった。街の雰囲気や人のあたたかさも、どこか広島とリンクするところも多かったしね。
 
 長崎に訪れるようになってからは、「8月6日」の黙祷は忘れることはなくなった。長崎に原爆が投下された「8月9日」に関しても、黙祷をするようにもなった。そんなのに当たり前だろって指摘されるだろうけど、改めて、こういう風に再確認できたのは、ほんとうに良かった。

「8月9日」には、SNSでメッセージもつぶやくつもり。

 ボクが発信することで、誰かの再確認の「きっかけ」になれるかもしれないしね。

 えらそうに聞こえたら、ごめんなさい。

 ボクの力なんて微々たるものだけど、今日も祈らせてください。

 いつか、この世界から、戦争がなくなりますように。

(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)

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