他国のスイマーたちは予選から本気で挑んでくる。それが五輪という大会である。その本気度が、日本は他国に比べて弱かったのは、認めなければならない事実だろう。

 平常心は大切だ。しかし、緊張感も同時に必要になってくる。どこか安心しすぎてはいなかったか。慣れている場所だから、いつも通りに泳げば大丈夫。心の隅に、どこか油断ととれるそれがあったのではないだろうか。きっと『ない』とは断言できないはずだ。

 しかし、もう大丈夫。一度経験したのだから。同じ轍は踏まない。それが日本という国の強さでもある。もう3年後に迫ったパリ五輪。この東京五輪を経験した本多や池江といった、これからの若手選手たちが躍動してくれることだろう。

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