——8月18日には、メジャーセカンドフルアルバム「Editorial」をリリースする。メンバーそれぞれが楽曲を書き下ろし、松浦は「フィラメント」で初めての作詞作曲に挑戦した。
松浦匡希(以下、松浦):さとっちゃん(藤原)と共作するなかで、互いに何を思っているのかをかなり深くまで掘り下げてました。正直、どうしたらいいんだろうと悩むときもありましたが、今までの関係性があったからこそ、踏み込んでくれたところもあったのかな。
藤原:ちゃんまつ(松浦)の楽曲に「進むがいい」という言葉が出てくるんですけど、やっぱり描くものの角度や言葉のセンスは各々違うんだなと。
松浦:めちゃめちゃ人が出るよね。
小笹:それぞれが楽曲を書き下ろしたことで、ねぎらいあいも生まれました。作る側と見守る側を交互にやるうちに、意見の出し方や受け止め方も変わったというか。バンドとしてのクリエイティビティーもさらに上がっていきそうだと感じました。
■バンドを健全に続ける
——アルバムについて尋ねられると、4人全員が考え込み、それぞれの答えを確認し合った。
藤原:この作品の位置づけですか? 単純にメジャーセカンドフルアルバムというところが一番大きいです。こういう位置づけにしようと考えたうえで制作は進めていなくて。バンドを健全に続けるために大切なことを考えて、出した答えの一つになっていると思います。……ていう感じでいいかな?
楢崎:うんうん。
小笹:僕たちが今好きなことや思っていることが赤裸々に入っている、素のまんまの等身大の自分たちです。
——「映画 ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」の主題歌となった「Universe」など、多くのタイアップも手掛けてきた。なぜ、“ヒゲダン”は求められるのか。
藤原:タイアップが多いことに関しては、僕たちも驚いています。ただ、僕は、「依頼されて書き下ろす」ということをやっているとは思っていなくて。どういう曲をイメージしているのかを聞いたうえで、自分から出てくるものはなんだろうと問いかけています。自分たちが違和感を感じることはやらないというのが、ヒゲダンにタイアップを任せてもらっている人たちへの誠意でもあると思うので、そのスタンスは大切にしています。