ドイツ代表MFカイ・ハーバーツ(GETTYImages)
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 チェルシー所属のドイツ代表MFカイ・ハーバーツがインスタグラムのストーリーに投稿した画像が、「旭日旗を連想させる」として韓国国内で批判の声が挙がっている。

【写真】スポーツクライミング男子複合で論争になった旭日旗のシェイプをしたとされる課題はこちら

 ハーバーツは先制ゴールを挙げた8月28日のリバプール戦の試合翌日、自身のインスタグラムのストーリー機能で、サッカーメディア「433」によって作成された自身の画像をアップ。ハーバーツが飛び蹴りをしているような姿で、背景にはオレンジの光が放射状に伸びているデザインと、頭につけた鉢巻きのデザインが「旭日旗ではないか」と韓国国内のSNSユーザーから苦情が殺到した。不適切な投稿だとして削除を要請する書き込みも見られ、韓国メディアも次々に取り上げるようになった。

 旭日旗の解釈を巡り、日韓両国の対立は根深い。韓国外務省は、「日本の帝国主義と軍国主義の象徴」と糾弾し、東京五輪の会場で旭日旗の持ち込み禁止を求めたが、国際オリンピック委員会(IOC)は問題視しなかった。東京五輪のスポーツクライミング男子複合では、韓国の公共放送局・KBSで解説を担当したキム・ジャイン氏がボルダリングの第3課題の形が旭日旗を形象化していると問題提起。瞬く間に韓国国内で話題になり、「旭日旗をあしらったデザインで韓国を侮辱している」と批判が高まった。

 旭日旗に関しては中国や東南アジアの国から苦情は出ていない。そもそも韓国側が旭日旗を批判するようになったのは最近だ。2011年のサッカー・日韓戦で当時韓国代表MF奇誠庸がゴール後のパフォーマンスで「猿まね」を行った。日本人に対する差別行為の指摘を受けると、「観客席の旭日旗を見て涙が出ました。私も選手である前に大韓民国の国民です…」と弁明。会場で旭日旗は確認されなかったが、この一件以来、韓国国内で旭日旗を「戦犯旗」と主張する運動が高まり、旭日旗を連想させる海外のデザインに対して抗議のメールや電話が殺到して撤去を求める出来事が世界各地で起きている。

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