今回、長谷川選手が他の選手の弓に触れた動機については明らかにされていない。日本身体障害者アーチェリー連盟の担当者に尋ねると、

「今回代表辞退という重い処分を受けているので、これ以上むちうつようなことはしたくないし、聞き取り調査の内容を外には出すのは好ましくない」

 と説明を避けた。日本テレビも「連盟に対応は一任している」という。

 一方、ネット上では動機についてさまざまな意見が出ている。

「悪意を持って弓のセッティングを変えたのではないか」

「細工以外に敵の弓に触れることなんて考えられない」

 などだ。

 関係者によると、長谷川選手は片足義足のため競技の際に体がぶれてしまうという悩みがあり、「他の選手の弓に新しい器具がついているのを見て自分にも使えないかと思って触った」などと理由を語ったという。

 実際、すでに代表は決まっており、悪意を持って他の選手の弓具に細工するとは考えにくい。しっかりと説明の場を設ければ、臆測を呼ぶことはなかっただろう。説明を避ける連盟の対応は、結果的に長谷川選手を追い込んでいるように見える。

 また、出場辞退が発表された前日の8月20日、日本テレビは長谷川選手の特集を朝の情報番組で放送した。その翌日に出場辞退が発表され、ネット上では「特集が放送された翌日に辞退とは」「つい最近特集されてませんでした??」などと驚く声も多かった。

 本人が出場辞退を申し出た日時について、連盟関係者は「具体的な日は話せないが、昨日今日のことでない」と明かし、長谷川選手が出場辞退の意思を連盟に伝えた後に放送があったことを認めた。この連盟関係者は放送されたことについて「驚いた」と話している。

 日本テレビの広報部によると、出場辞退を把握したタイミングは放送後の「8月20日夜」で、本人から「出場辞退を決断し、明朝辞退届を提出する」と報告を受けたという。つまり、放送前には把握していなかったことになる。

暮らしとモノ班 for promotion
ニューバランスのスポーツウェアがAmazonセールで30%OFF!運動時にも普段にも役立つ機能性ウェアは何枚でも欲しい♪
次のページ