これまでのように他国の増加スピードに追い付かず相対的にシェアが縮んでいくのではなく、多くの国が人口を増やすのに、自ら「絶滅の歩み」を加速させる時期に入るということだ。
こうなると世界人口における日本人のシェアは年を追うごとに縮小し、おのずと存在感を失っていく。2100年の世界シェアはわずか0.55%に沈む。この頃になると、もはや“希少種”ではなく“絶滅危惧種”と表現したほうがピタリと来るようになることだろう。
国連は、日本の人口規模ランキングについて2050年に世界17位、2100年には36位にまで下降すると予測している。国連の推計では2050年は1億580万4000人となっており、社人研の推計値1億192万3000人とほぼ同じだ。しかしながら、2100年は社人研よりも1524万1000人も多い、7495万9000人になると見積もっている。
これは、国連が2100年の日本の合計特殊出生率を「1.67」とかなり高めに設定して計算していることが理由だが、出産期にある女性人口が激減することなどを考えると国連の推計はかなり甘いと言えよう。2100年にはもっとランキングを下げそうである。いずれにせよ21世紀の日本は「人口大国」の地位を失い、「人口小国」へと転落することは間違いない。