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 元徴用工への賠償を命じられた三菱重工業が資産の差し押さえを不服として行った裁判で、韓国大法院(最高裁)は再抗告のうちの一部を棄却。差し押さえ手続きが完了した。

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 報道によると、三菱重工業の敗訴が確定した元徴用工訴訟のうち、原告の元女子勤労挺身隊員ら4人は、同社が韓国内に持つ2つの商標権、6つの特許権の差し押さえを申請。韓国の地裁が認める決定をしていた。同社は不服として即時抗告し、退けられた一部について大法院に再抗告をしていた。

 加藤勝信官房長官は13日の記者会見で、韓国大法院が再抗告を棄却したことについて、「韓国大法院判決、および関連する司法手続きは明確な国際法違反。仮に現金化に至ることになれば、日韓関係にとって深刻な状況を招くので避けなければならない」とコメント。

 これに対し、韓国外交省は翌14日、「国際法違反という日本の主張は全く事実に合わず、一方的な主張だ。韓国側に解決しろというのは問題解決に何の助けにもならない」と反論。「1965年の日韓請求権協定について、適用範囲に対する解釈争いがあるだけに、国際法違反であることは一方的かつ恣意的な主張」と強調した。

「日本は日韓請求権協定で、この問題は完全かつ最終的に解決されたという認識です。一方、韓国は『個人請求権』はこの協定に含まれていないので、日韓の両政府で話し合って解決策を模索するというスタイルです。互いの主張は平行線のままなので解決する糸口がつかめない。そこで韓国外交部が三菱重工業の差し押さえを決定した韓国大法院の判決を支持する声明を出した。現金化までには色々な手続きが必要ですが、実際に現金化が行われると大変な事態になる。日韓関係は後戻りができないほど悪化する恐れがあります」(政治部記者)

 前述したように現金化に至ることになれば、加藤官房長官は「日韓関係にとって深刻な状況を招くので避けなければならない」と警鐘を鳴らしている。

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韓国大統領選で日韓関係が争点化